腹巻き、靴下、冷え取り小物のkasane lab 日々のブログ

天然繊維を使用したはらまきパンツ、靴下などのニット製品を生産、販売しています。商品へのこだわりや日々の出来事、思いを綴ります。

ちょっとすごい5本指靴下について

今週は矢野が担当いたします。

 

さて、前回は日々悩まされている「しもやけ」について書かせていただきました。

靴下でしもやけを回避出来ないか?という試みで作った

「しもやけ対策 5本指靴下 1号」。

汗の速乾性を重視し、外にウール、内に化学繊維をたっぷり使った仕様でした。

 

それで、結果から申しますと・・効果はありませんでした!(やっぱりね)

内側に化学繊維たっぷりはやっぱりネチネチ感もあるしなぁ。

まぁ私も、はっきり言って靴下だけでどうにかなるとは思っておりませんでした。

でも、もしかして・・という甘い考えは

新たなしもやけにて一蹴されてしまいました。

 

これはやっぱり足の血流を良くする運動や、

湿気を溜めない靴なども今後検討していこうかと思います。

 

 

さて、今回の本題はしもやけ対策の靴下ではなく、

履きやすい5本指靴下こと、「指なり足なり5本指靴下」のご紹介です。

 

以前にも紹介されているとは思いますが、

今回、編成に関わりましたので、

ちょっと違った目線でご説明してみます。

 

指なり足なり5本指靴下の一番の特徴は指部分の形状にあります。

通常の5本指靴下を作る時、指先は筒を編むように一本づつ編んでいきます。

 

しかし、指なり足なりの指は「裏側と表側を別に編んでくっつける」

という、かなり特殊な編み方をしています。

わかりやすいように糸の色を変えてみました。↓

(ブログの為だけにデータをはやしさんに作ってもらいました・・・)

f:id:kasanelab:20200130101743j:plain

上の写真の様に、指の付け根の裏側部分(白いところ)から編んでいき、

指の上側(黄色)を編みながら下の布地とくっつけていきます。

 

この編み方によって、指の又部分の厚みを作ることが出来て、

指又部分を立体にすることができます。

 

f:id:kasanelab:20200130102132j:plain

(指をねじる事で又部分の厚みを作ります。

これを縫製なしでするところがホールガーメントのすごいところなんですっ)

 

指又が立体になると何が良いかといいますと、

足の形を立体的に成形しているので、

指又での生地の突っ張りが軽減されて、履き心地が良くなります。

 

そしてわたし的に1番のメリットは、履く時のストレスがかなり無くなること。

指に膨らみができやすい形状のため、指が通りやすいのです。

おそらく、5本指靴下の愛用者が指なり足なりを履いてしまうと、

通常の5本指靴下では満足出来なくなってしまうのではないでしょうか。

それほど「履きやすさ」は5本指靴下では重要なポイントです。

 

このような特殊な編み方で作られる指なり足なりは

なんと、1足作るのに40分以上もの時間がかかってしまいます。

はらまきパンツ3分丈とほぼ同じ時間です・・。

その為、商品価格は決して安いものではないですが、

日々使うものであればこその、こだわりの詰まった5本指靴下です。

 

5本指靴下愛用者さんへのプレゼントなんかには

とっても喜ばれると思いますよ~。(メンズもありますっ)